Tuesday, September 19, 2006

RocketQueen HISTORY(TRUE) 2006 / "Endless Waltz [Saitama.Great.Final Night]"



2006.2.12 大宮Hearts
この日を迎えるのにどれほどの作業時間を費やし、不眠が続いたか。記憶が抜け落ちている。それほど自分は多忙だった。このライヴLIVEの日の当日、まさに出発前に発注しておいた「詩集」の完成品が奇跡的に自宅に届く。2005年の暮れから事実上制作に入り、5年間でBANDのために書き続けた全歌詞、短編小説、詩を1冊に凝縮。恐ろしいページ数になり、これは完成がいつになるか全く分からないというほど時間がかかっていたものだ。しかし、完成してみると非常に自分でも感無量だったし、心から嬉しかった。0から自分で制作した小冊子だが、もともと「売る」という考えはなく、メンバーやお世話になった方々に配ろうと思っていた。よって極々少数のみの製本だったため、欲しかったのに手に入れられなかった方には申し訳ないことをした。メンバーも皆驚いてくれたり、感動してくれたため本当に出来てよかったと思う。

さて、いわくつきの「Rocket福袋」だが、当日の会場にてようやく内容物が出揃い袋詰めをメンバー全員で行う。とにかく余っていた無料配布のQUEENBEE ROCKETのシングルジャケットの袋にタイトル表記だけで入れられたそのCDの中身というのを紹介しよう。

Disc-01 RocketQueen's Rocks 2001-2003
これはDiechanが最初期の録音音源(当時廃盤のものも含む)を編集。録音順に並べられていることも非常にシンプルかつ懐かしい音源集である。ただ今もなお、おそらくDISC HEAVEN等の店に品があるとされるSTAND ALONE/PRIDEのシングルは収録されていない。ジャケットもDiechan自身が編集。GROUND ZEROの音しか知らない方はかなりショッキングな音だろう。正直自分でも二度と聴けない音源だと思っている。下手すぎて(笑)音源で辿る成長の記録ともいうべきか。

Disc-02 RocketQueen Live! Bootleg vol.Ⅰ
元々はLIVE音源でこのBANDの面白い所を集めて1枚にしよう、というのが最初の話だった。しかし最初のGuitarist.Tomoki,Mune時代のものから、Tomoki・LAST LIVE音源からも収録、TURBOの爆音が鳴り響くハイパーテンションなLIVEの数々や激しいLIVE演奏など、YU:ZIの加入前までの思い入れタップリなLIVE音源だけで、既にCDの要領がギリギリに。初期からのメンバーだからこそ、ここまでの拘りぬいた音源がチョイスできる。それらの内容に一旦はMAKIにケチを付けられ闇に消えかかったが、YU:ZI時代と分ける案でめでたく日の目を見る。アルバムなど音源化されていない未発表曲やLIVEヴァージョンのアレンジの違いなど聴き所は多い。そして自分は全くもって歌えてない(笑)単純に音源からも激しいパフォーマンスが見て取れるようだ。

Disc-03 RocketQueen Live! Bootleg vol.Ⅱ
先のvol.Ⅰに全て収まるはずであった内容とでもいうか、ほぼLIVE前日にDiechanとMAKIとでのやりとりで制作されたもの。LIVEでのTsuyoshi爆笑MCを拾いあげているが、笑えるというよりは「馬鹿なヤツ」とでも言いたそうな編集になっており、自分はまともにこれは聴いたことがない。彼の「天然」な笑いが酷く晒しものになったような気がする。ここまでして聴かせる価値のあるものなのか?自分の編集でないため関係はないが、自分は聴いていて良い印象は持てなかった。演奏曲のチョイスは二人が自分達で聴いても耐えられるものが収録されているようだ。曲名は表記していないがカバー曲や唯一のラジオ出演の音源も入っている。

この目玉となるCD3枚組にグッズとして数多く余った「リストバンド」「ステッカー」「缶バッチ」も全て一袋になり、たったの¥500で限定50SETのみをラスト2回のLIVEで叩き売られる。(もちろん完売)

個人的には最初から内心ではあまり気乗りもしなかったのだが、「最後だから」と何でもありのような思いはメンバー皆思っていたのだと思う。正直、商売汚い感じに決していい印象もないのだが、自分も含めて如何にこの最後の時までを楽しんで出来るかだけを集中していたつもりだ。


埼玉でLIVEは2001年の最初期から最低4~5ヶ月ほどのペースで1回程、北浦和Ayersという、自分のSOLO時代から使用していたハコで行なっていた。そこに静岡の名BAND・REAL-TENSIONと対バンでHARD ROCK NIGHTというイベントに度々出演、共演をしていた。最終公演では、以前より自由にならなかったこちら側の思いと、会場のやり方との主張が噛み合わず最終公演は大宮にあるHeartsというハコを選んだ。もちろんREAL-TENSIONにも最後の共演も申し入れて。
大宮Heartsも自分がSOLO時代に出演したこともあるハコだ。そこそこのプロのLIVEも開催されており、実績もあるところだ。音質の面では非常に良質であり、低音もよく出している。スタッフの対応も丁寧だ。バランスを重視した音作りにアタマが下がる。結果「大宮」では、都心からますます遠ざかるが、普段自分達の友人やその知り合いの方々が優先的に来場できるよう自分からの最後の気配りでもあった。

埼玉という地に記してきたBANDの活動の終結を宣言し、なおかつベストパフォーマンスというべき最高のLIVEであった。この日に組まれたSET LISTは最終の吉祥寺のSETと差をつけている。持ち時間自体が30分余りだったので、非常にバランスを考え抜いた曲順であった。

埼玉での最後の夜。自分としても最高の夜になるように思いを巡らせて歌った。


リハでDiechanが何気なくかけた反町の「POISON」がメンバー間で好評だったため、そのままオープニングSEとして会場でかけられる。何故かリラックスできて硬くならずにすんだ気もする。場内は笑いが包んでいたが、自分達も安心して出て行けた。

QUEENBEE ROCKETで駆け出し、最初っからROCK IT!で絶唱。会場側もよく着いて来てくれている。
すかさず続けたDIE FOR YOUの演奏中にDiechanがスネアのヘッドをぶち抜き(笑)ガタガタになりながらも何とか止めずに完奏。こうしたトラブルは振り返ると日常茶飯事であったことも思い出された。特にDiechanの力いっぱいのドラミングは機材が砕けて当たり前のようにも思える(笑)誰かが冗談で、「絶対DiechanのDrumになりたくないよ」などとぬかしてたが、確かに的を得た意見だ(笑)

MCで早々「解散」を口にする。それは来てくれた方々に胸を張って「お別れ」を自分達は告げに来たからだ。最後の時までしんみりとしたLIVEなんてやる気は微塵もない。当然、全力で走りまくってCRASH OUTしてやろうと、「SPEED人生・勢いだけ」ゴリ押し気分満々である。
瞬間たりとも無駄にしたくない。そんな思いでいっぱいだった。

TsuyoshiのMCからPROVIDENCEを演奏。アルバムではわざわざ中盤のソロタイムのアレンジを行なったが、"最後に弾けていきたい"ということから、当時のアレンジに戻して全員の煽りMCで会場をさらにヒートアップさせる。
中盤ライティングのサポートもあり、観客の笑顔が本当に今も心に焼き付いている。自然にステージの上にも関わらず自分も「笑顔」になった。

唯一のバラードCOCOONを続ける。自らが書き下ろした短編小説の神々しい情景に向かって自分は歌った。一つ一つの言葉が自然に感情とリンクする。そして自分の歌を支えるバックの演奏も素晴らしい。皆が歌と共にある素晴らしい演奏であった。
歌を、詞を、音をその目に映るこの空間を圧倒的な存在として伝えたい。自分はVocalistととして、見る者全てに心に届けと叫びながら歌を伝えた。果たして当日、この歌を聴いていただいた方々はどんな感想を持っただろうか?

ラストに繋げるBANDのポピュラーソング、「君をのせて」を約1年ぶりに演奏。イントロの組曲部分で如何なるGuitaristでも難易度が高く悲鳴を上げているが、YU:ZIもまさにその一人(笑)しかし、さすがは最強のメンバー、ほぼ完璧です。ガチガチに緊張したYU:ZIが見ていても可笑しかった。

「みんなが歌える曲をやろうよ」
そんなDiechanの言葉でこの曲は演奏し始めた。絶対に誰も思いもつかない絶妙のアレンジで。この「みんなが」という観客を常時意識した部分はこのBANDの一番明確なメッセージであると思う。そして重要なキーワードでもあった。どの楽曲もこれらの要素を多分に含んでいることにも気づいて欲しい。そういった意味では、この最初期から歌い繋げたこの曲こそ、BANDのポピュラエティも激しさもエンターテイメントも、そして速さまでも(笑)伝えていたと考えられる。

ラストのブレイクからまたしても初期からやっていたメンバー紹介形式のドンドコ。元ネタはGUNS' N' ROSESの"YOU COULD ME MINE"だったりするのだが、いわゆるリズムパートが音を切らずにMAKIのショルキーの持ち替えの時間つなぎなのだが、両サイドのTsuyoshi,YU:ZIが煽りを入れる。ラストに向けて更なるヒートアップが成されヴォルテージも上がった。。

GO AHEADでは終始最高のパフォーマンス。とにかく全員が会場と一体になって「楽しむ」ということに集中していた。最前から最後尾まで会場を見回して最後の大合唱は誰もが笑顔に包まれていた。
「歌」を通してここまで素晴らしい景色が見れたことに個人的にも嬉しく思う。

「5年間ありがとう!」と、感謝の叫びが響き渡った。
満員の会場に最後のその時まで悔いなく歌えた自分を誇らしく思う。
解散に向かって、メンバーが最高の結束を得たのはまさにこの時であったのが皮肉ではあるが、最高の結束力であったと振り返る。終始、メンバーも最高のパフォーマンスに満足感も高かったようだ。非常に爽やかに、いい表情のメンバーの笑顔が見れた。


そして、この公演からわずか1ヶ月あまりでRocketQueenは最後の日を迎える。

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