Friday, September 22, 2006

RocketQueen HISTORY(TRUE) 2006 / "Yesterdays, Today and Forever [The End Of The RocketQueen part.2]"


"Providende"はRocketQueenの楽曲の中でも最もバラエティに富んだ曲と言える。そしてBANDの「観客とのレスポンス」を体現しながらも、個人的にはXの「オルガスム」という曲に類似した煽りといえば話が早いだろうか。アレンジで原曲からはだいぶ離れてしまっていたが、メンバーでアレンジすることでこの曲はBANDらしい曲になったし、Tsuyoshi本人も望むところであったと思う。前回に引き続き、中盤はメンバー全員でMC煽りを導入し、LIVEでもハイライトであったろう。

そしてまたここで続くのが、"BLACK HUNTER"である。BANDで最初のオリジナル曲でもあったこの楽曲はDiechanとTomokiによるスピードナンバーであり、初期の名曲でもある。スピードに準じたシンプルかつハードなこの曲で、ステージ上を所狭しとフロント陣が動く。短い曲ながらも最も派手にパフォーマンスしていた曲だろう。この曲でも出だしにTurbo在時期によくやっていたTsuyoshi,YU:ZIによる会場とのレスポンス。会場の声の出のいいことに調子に乗った自分が進行をアドリブに切り替えるが、失敗してもそれがLIVE。笑顔に事欠かない。

中盤は一気にスピードナンバーでゴリ押しであるのだが、本当にこれはトドメであろう。"JUST BRING IT"を演奏。BAND至上最も速い楽曲。煽りも随所に織り交ぜ、とにかく暴れろと言わんばかりに飛ばしまくる。観客の実際違う世界が脳裏によぎっただろうか?凄まじい飛ばしっぷりに自分達もさらにテンションを上げていく。


考えてみるとここまで絶えずスピードと煽りで見せて聴かせる楽曲が続けて演奏してきた。
この凄まじいテンションはもちろん「最後」ということもあったが、それ以上にBANDの気持ちがこの時まさに「一体」となっていたのではないかとも考えられる。
しばしの談話のようなMCを挟んで、最後へ向けて再び走り出す。

"PRIDE"はMAKIがBAND提供した最初の楽曲。アレンジにより最もサビでアピールが成される叫びのコーラスを観客にも歌わせることを目的としたものだ。実際この曲における観客のコーラスは自分達に大きく返ってきたことに深い感慨がある。
「歌ってくれ!」と心から叫び続けた曲であろう。
BANDの華とも言える名曲中の名曲。これに勝るインパクトを持つ楽曲を他のどのBANDも演奏してはいないだろう。この後半でのこの楽曲の位置づけはまさに適材適所であるとも言える。

そのままエンディングからドンドコをかましながらメンバー紹介へ。MAKIはショルキーに持ち替えラストに向けフロントへ出てくる。
初期の定番ラストナンバー"MESSIAH"は元は自分の過去のBANDの曲を歌詞を書き換えて演奏していたものだ。そして作曲者JINはバンドには関与もなかったが、影でこのBANDを心から応援していてくれていた。自分の旧友中の旧友でもある。
BANDの楽曲でのナンバーに変わる"GO AHEAD"に変わるまで演奏され続けた。そして数回であったが、LIVEで怒涛のテンションでしめるべく"MESSIAH"と"GO AHEAD"を立て続けてラストに演奏することがあった。まさにその衝撃の、自分達も限界を超えて演奏をするという「破滅に向かって」の流れである。最高のテンションを維持し続けるこの日であったからこそ可能であったとも言える。実際またやれと今言われたとしても、もう出来ないだろう。
"MESSIAH"はアルバム発売後は久しく演奏されなくなったが、この曲も約1年ぶりに披露される。自分はラストでの各自の演奏したい曲にこの曲を指定した。この時期、もうMETALというジャンルは自分の音楽人生では終わりだと思っていたため、この歌で歌い収めようと考えていた。


そして、遂にラストナンバーである"GO AHEAD"が演奏される。
この曲を演奏している途中、自分はこの曲の歌詞を書いた当時を思い返していた。
BANDがまだまだ方向性に悩んでもいた時期。
自分の心の中では「決別」の思いも含み、新たな「夢」への架け橋とも呼べる内面を綴った歌詞である。

辿り着きたい景色があるから、自分達はここまで歩んできた。
この輝きに満ちたラストシーンに心が熱く、そして震えた。
観客の大合唱も前回の感動を上回る感動だった。
場内を至福に満ちた情景が包む。
胸を張って言える。「最高だ」と。

そしてエンディング。
「これがRocketQueenです。」
ここまでのベストとも呼べる最後にして、最高のパフォーマンスの内容に自らも感謝の言葉と共に口にしていた。



こうして全ての演奏を終えたことにより、最後のパフォーマンスは終了した。

「悔い」はあっただろうか。
例えあったとしてもそれは細かい部分でのことであるし、今となっては気にもならない。

これで果たしてよかったのか?
それはきっと誰にも答えは出ない。
この日に自分達が演奏した全てのパフォーマンスから見た人が判断して欲しい。

自分達はこの最後の瞬間まで最高の光を放ち続け、燃え尽きた。


「最高の時間をありがとう」
リーダーDiechanが別れの言葉として告げ、BANDはステージを去った。


アンコールの声に「アンコールなんざねェよォ!」(笑)と言い放ち、結局演奏はせず終わりにした。
最後までDiechanらしい美学であったのだろう。

彼が牽引してきたこのBANDのあるべき姿のまま終らせる。
それが彼なりの終わりの在り方だったのだ。

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